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March 15, 2005

スギのきもち

頬をなでるあたたかな春風に、悲しいかな嫌悪感を持つようになったのは、忘れもしない平成7年から。花粉症とお付き合いして、かれこれ10年になる。10年前の春、観測史上最悪の飛散量を記録したスギ花粉は、私を2分と呼吸できないほどに、くしゃみと鼻水で苦しめた。翌年から、花粉症対策の薬を1シーズンに1箱、手放せなくなってしまったのだが、薬さえ飲んでいれば、あの悪夢からは開放されている。
昨年の10月、東堂山で森林の間伐ボランティアに参加した。昨年の夏は台風の被害が多く、土砂崩れ等の原因のひとつとして、「里山の荒廃」がよく挙げられていたと思う。ボランティア意識はまるでなく、「手入れされない森の姿」を肌で知りたい好奇心に押され、私を知る人には結構笑える長靴とヘルメットの出で立ちで、参加した方々と共にスギの森に入った。女性でも手の届く高さに残されたままの枝を、次々に切り落としていく作業。更に、つる性の植物により朽ち果てたスギを、根元から切り倒し、運び出しのために2メートルの長さに整える作業。チェーンソーの数が少ないので、ほとんどが刃渡り50センチほどの手ノコギリを使う、決して楽な作業ではない。非力な私だが、なんとかコツをつかんで、直径3~40センチのスギも切り倒せるほどになった。作業を終えると、暗く湿った雰囲気の森が、明るく見通しの良い森に生まれ変わり、スギ1本1本が成長しやすい距離に整理された。「手入れされない森の姿」は、スギにとって満員電車のような環境で、種の存続のために花粉を大量に撒き散らすと言われる姿を、間伐作業でよりリアルに想像することができ、、、翌日は筋肉痛に襲われた。
国民の数人にひとりが花粉症と言われている。患者の任意で身近な森の手入れを、ボランティアでできるシステムがあれば、参加する人がいるんじゃないだろうか。私のようなタイプだけかも知れないけれど・・・。
・・・田村郡小野町


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