« こしあぶら | Main | 小さな戦士 »

June 08, 2005

2005・梨・3

梨の摘果作業を4日間手伝ったら、指には小さな「摘果ダコ(?)」ができ、ゴム付きの作業手袋は、果汁でこげ茶に変色した。
ひとつひとつの実が、商品として並ぶ候補になると考えて、真剣になって摘んだし、照りつける日差しや小さな虫の攻撃、自分の体力との戦いもあって、他ごとを考える余裕なんてまるでなし。
1日の仕事が終わると、「終わったぁ~!!」の充実感とクタクタな身体があるだけで、「報酬は?」とまで思い至らない。
給料は現金でもらったが、そんなこと久しぶりだったし、封筒の裏に書かれた奥さんからの感謝の言葉がまた、胸にジ~ンときてしまった。
毎日ランチのサイドメニュー(?)に加え、2回の休憩時には飲み物とおやつを、帰り際には山菜や野菜をお土産に下さった、奥さんとおばあちゃん。
梨や果物の成長の特徴、出会った野生動物のこと、ご主人のして下さる話はどれも興味津々で楽しかった。
4日間は1万5千円以上の価値があったと思う。

今回の農家のご主人は、夜明けと共に働き始めて一仕事終えてから、私たちと共に働き、その後も日没まで働いていたそうだ。
時には、「夜中に道具の準備をして一睡もしていない」とおっしゃっていた日もあった。
徹夜仕事は経験したことがあるけど、翌日も重労働、というのはそれとは全然違うだろう。
土を相手にしている以上、自分の身体に全てがかかっていて、目の前には進行状態がそのまま形となって広がっている。
作物は成育や枯死を待ってくれない。天候は金額交渉や営業能力で変わることはない。
過酷な仕事に立ち向かっているからこそ、年老いても定年なく、真っ黒に日焼けしながら懸命に働く農家の方ってスゴイなぁって思ってしまう。
「いつか、日本の梨は食べられない時代がくるかも知んね。」とご主人は言った。
日本の農作物が私は大好きだし、それを食べ続けたいって思う気持ちは、今後ますます強くなりそうだ。

終わりに、農家の方に伺ったお話

○梨は摘果を3回くらい必要とする、とても手のかかる果物。店頭に並ぶのは、選抜を繰り返し、生き抜いた選りすぐりの美女です。産地で買えば、市価の1/2~1/3で美味しい梨が手に入りますよ。箱売りが多いので、高いと感じるかもしれませんが、もし産地から離れて売られているものの方が安い場合、それはランクが下、ということになります。

○ある朝、梨の木の上に「クマ棚」が(クマのお食事作法)。爪跡もくっきり。それから朝を迎えるたび、被害は増えて、合計梨100本以上が1頭のクマに全部食べられてしまいました。クマは、一度食べた美味しいもののある場所を絶対に忘れないそうです。そしてトコロテンを作るように食べては排泄してしまうので、「クマは腹いっぱい、ってのがねぇんだ。」そうです。

○10代でお嫁にきたおばあちゃん。当時は田植えも手作業。付近の鉱山で働く人が20人ほども、農繁期には手伝いに来てくれ、おばあちゃんは、20人分のお昼ご飯を毎日用意したそうです。「んだ。おれ、うんと頑張ったんだよ。」

・・・話していることの4割くらいしか、聞き取れなかった。(T0T)方言通訳機が欲しい・・・

・・・郡山市熱海町


« こしあぶら | Main | 小さな戦士 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74587/4411049

Listed below are links to weblogs that reference 2005・梨・3:

« こしあぶら | Main | 小さな戦士 »